
人間、知ってるはずなのに、なぜか勘違いしてしまうことがある。
というのも先日、ボーっと観てたテレビからホワイトタイガーの映像が流れてきた。
白い体に黒い縞模様。
かっこいい。
それを見ながら、ふと思った。
「そういえば、ブラックタイガーっているのかな?」
…と。
ホワイトタイガーが白に黒い縞模様なら、ブラックタイガーは黒に黒い縞模様なのだろうか。
……真っ黒やん。
実際どんな感じなんだろう。
気になって「ブラックタイガー」で画像検索してみた。
黒ヒョウもいるから、ブラックタイガーもいるんかな?
そんなことを考えながら検索結果に目をやると…
画面いっぱいにエビが出てきた。
あ、そうか。
ブラックタイガー、エビやった。
なんだろう、この感覚。
頭の中でしか起きてないプチ事件なんだけど、妙に誰かに話したくなる。
とは言え、
「この前さぁ、ブラックタイガーっているのかなと思って検索したら、エビが出てきてん」
と、人を呼び止めてまで話すほどのことでもない。
たぶん「そらそうやろ」で終わる。
下手したら、ちょっと心配される。
いや、もちろん知っている。
スーパーではしょっちゅう見てるし、何ならつい最近も食べた。
なのに、その数秒間だけ僕の世界からエビが完全に消えていた。
頭の中には、真っ黒な虎がいた。
こういう時、自分の脳みそがちょっと心配になる。
でも、検索する前に思い出していたら、この話は何も始まっていない。
エビのおかげで一本書けた。
今度スーパーで見かけたら、一応お礼を言おうと思う。
(おわり)



















