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芸術の秋、焦らしの美学。

📅11/1(日)「余白という名の、焦らし。」

こんばんは、Natuです。

芸術の秋、という言葉に誘われて、今日は書道を始めました。

書く文字は「間」。

焦らしに必要なものを一文字で表すなら、たぶんこれです。

机に紙を広げ、墨を用意して、筆を持つ。

あとは書くだけです。

ところが、筆先を紙の上に持っていくと、なぜか手が止まってしまう。

まだ触れていない。
でも、あと数ミリで触れる。

この距離が妙に気になって、しばらくそのままでいました。

そういえば、焦らしも似たようなものです。

何もしていない時間が、実は一番忙しかったりする。

結局、今日は一文字も書けませんでした。

でも、余白だけはかなり立派です。

芸術家としての第一歩は、まだ踏み出していません。

そこも含めて、焦らしです。

たぶん。


📅11/2(月)「筆先が、まだ触れない。」

こんばんは、Natuです。

昨日の白い紙が、今日もそのまま机にあります。

さすがに何か書こうと思って、もう一度筆を取りました。

筆先をゆっくり近づける。

紙に触れる直前で、止める。

こういう動きって、誰かの肩にそっと手を伸ばす瞬間にも似ていますよね。

触れそうで、まだ触れない。

相手がどんな顔をするのか想像していたら、また筆が止まりました。

もちろん、ここには僕しかいません。

書道ですから。

そんなことを考えているうちに、筆先から墨が一滴、ぽとり。

白い紙に、小さな黒い点ができました。

予定していた「間」は、まだ書けていません。

でも、この点を見ていると、なんとなく作品に見えてきます。

前衛芸術、ということにしておきましょう。

便利な言葉です。


📅11/3(火・祝)「文化の日、僕は芸術家になる。」

こんばんは、Natuです。

今日は文化の日。祝日です。

いつまでも白紙と黒い点だけを眺めているわけにはいかないので、いよいよ「間」という文字を完成させることにしました。昨日まで散々考えた筆先の距離とか、触れる寸前の緊張感とか、そんな理屈はいったん横に置き、とにかく筆を紙に押しつけて一気に書いたところ、これが意外に悪くない。少し右に傾いているし、墨の濃さも均一ではありませんが、そこには僕なりの勢いがありました。

芸術って、案外こういうものなのかもしれません。

せっかくなので額に入れて飾ろうと思い、収納棚を開けたんですが、そこに妙なものがありました。金色の仮面。黒いクモのおもちゃ。それから魔女の帽子をかぶったカボチャ。

ずいぶん派手な連中です。

こんなもの、いつ買ったんだっけ。

そう思って手を伸ばした瞬間、カボチャが突然「ワッ!!」と叫びました。僕は反射的に身体をのけぞらせ、持っていたホットコーヒーのカップを傾け、その中身が腹から膝にかけて一気に流れ落ちた。熱いし、驚いたし、しかもカボチャはまだ笑っている。よく考えたら、これを仕掛けたのは僕自身だったはずです。

芸術作品を完成させた直後に、自作のいたずらで自爆する。

なかなか高度な文化活動です。

気づいたら、僕まで大笑いしていました。

今夜も股間にこぼれたコーヒーが湯気を出している。熱い。

とても熱い。

――いつだって油断はできない

ひとしきり笑ったあと、棚の上に並んだ仮面とカボチャを見て、ふと思い出しました。

そういえば、これ、ハロウィン用に準備したんでしたっけ。

……あれ?

ハロウィンって、いつでした?

スマホを見る。

11月3日。

……。

終わってる。

僕、まだ誰も驚かせてないんですけど。

――焦らしすぎると、こういうことが起きるらしいです。


【お詫び】CPUと将棋やって、初めて勝ったかもしれない…。14級…。トリミングくらいしろよ、と…。

そして…!

田中とツバキさん、本日オープンです👏👏!