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濡れる前に、焦らされる。

by NATU

📅6/14 雨の前は、平気な顔をする。

雨が降りそうで、まだ降らない日があります。

空は曇っているし、空気も少し重い。
でも、傘をさすほどではない。
コンビニの傘売り場の前で、少しだけ迷うような日です。

買うほどじゃない。
でも、買わないと降りそう。

梅雨って、そういう小さい判断をずっと試してきますね。

僕の焦らしも、少し似ています。

まだ大丈夫。
まだ平気。
まだ乱れてない。

そうやって落ち着いている顔も、僕は嫌いじゃありません。
むしろ、きれいだなと思います。

でも、雨の前に湿度が上がるみたいに、身体も少しずつ準備を始めることがあります。

呼吸が少し変わる。
目線が一瞬だけ揺れる。
返事のテンポが、ほんの少し遅れる。

本人はまだ平気なつもりでも、
こっちから見ると、もう空気は少し変わっています。

今日は、まだ濡らしません。

まずは、降る前の顔を見せてください。
どこまで平気でいられるのか。
どこから少しだけ揺れるのか。

傘を開くには、まだ早いです。
でも、雨の気配はもうあります。


📅6/15 湿度は、逃げ道を重くする。

湿度が高い日って、全部が少しだけ面倒になります。

髪は言うことを聞かないし、服は肌に残るし、ドアノブまで少し不機嫌そうに見える。
たぶん、ドアノブにも梅雨はつらいんだと思います。

こういう日は、動きが少しゆっくりになります。

歩くのも、話すのも、考えるのも。
何かを決めるまでの時間が、少し重くなる。

でも、その重さは悪いことばかりではありません。

逃げようとした反応も、少し残る。
ごまかそうとした笑いも、少し遅れる。
平気なふりも、湿度で少しほどけていく。

僕は、そこを見ます。

「大丈夫です」と言うまでの間。
「平気です」と言ったあとの目線。
「まだいけます」と言いながら、少しだけ次を待っている感じ。

焦らしは、ただ止めることではありません。
あなたの中にある反応を、壊さないまま少しずつ表に出していくことです。

すぐには進めません。
でも、ひとりで平気な場所にも戻しません。

近づきすぎない。
離れすぎない。
でも、昨日よりは少し逃げにくい。

湿度は、便利です。
言い訳にもなるし、僕の味方にもなります。


📅6/16 雨宿りは、終わらせないためにある。

雨宿りは、便利な言い訳です。

帰れないし、動けないし、少し待つしかない。
そう言えば、そこに残る理由ができます。

でも僕にとっての雨宿りは、ただの休憩ではありません。
終わらせないための時間です。

人は動いているあいだ、けっこう上手にごまかせます。
笑えるし、話せるし、平気な顔も作れます。

でも、止まった瞬間に身体の中に残っていたものが出てきます。

呼吸の浅さ。
目線の置き場所。
声の高さ。
返事の速度。
肩の力。

そういうものは、言葉より先に反応します。

「平気です」と言いながら、返事が少し遅い。
「大丈夫」と笑いながら、身体が次を待っている。

そういう矛盾が出てきたら、そこで急ぎません。

反応が出たところでいったん止めて、見て、確認して、少しだけ近づいて、また止める。

焦らしは、勢いではなく管理です。

濡れる前に、焦らされる。

それは、無理に濡らすという意味ではありません。
濡れるまでの時間を、僕が預かるという意味です。

今日は、まだ全部は進めません。

逃げ道が少し重くなったところで、あなたの反応を見ます。
それは言葉ではなく、身体の返事でわかります。


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