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「人生は旅」な話。

by 中井

「慣れ」とは怖いものだと最近つくづく感じる。

実は今、五反田まで片道約2時間かけて通勤している。

以前は目黒に住んでいたので、五反田なんて目と鼻の先だった。
それが今では目と鼻どころか、頭のてっぺんと足のつま先くらい遠い。

身体のパーツで例える距離ではない。

ただ、朝の満員電車でのおじさんとの距離だけは目と鼻の先以上に近い。
何ならおじさんの鼻息の先に自分の顔がある。

肩と肩が触れるとか、そんな可愛いもんじゃない。
肘、背中、バックの角。
あと時々、誰のものか分からない圧。
「人の人生」みたいなものが普通に圧として乗ってくる。

片道2時間。

これを人に言うとだいたい同じリアクションが返ってくる。

「出張やん!」

ひどい時は

「旅やん!」

いやいや旅って、それはさすがに大袈裟。

たった2時間、往復で4時間。
旅ってそんなわけ・・・

ほんまや。

「ちょっと温泉でも行く?」が普通に成立する時間だ。
気づいたら草津にいてもおかしくない。
いや、おかしいけど、時間的にはおかしくない。

しかも怖いのが、最近これに慣れてきてること。
人間の適応能力は本当にすごい。

今も折り畳み傘の開発者が見れば
「これだ!」
とヒントになるほど、腕を折り曲げてこのブログを書いている。

ふと思ったんだけど、「人生とは旅である」という言葉がある。

とすると、「旅やん!」とからかってきた人の言葉も正解なのかもしれない。

知らないおじさんの湿度と鼻息を浴びながら、今日も新しい旅が始まる。

(おわり)