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夢を見させてもらった話。

by 中井

日本代表がブラジル代表に負けた。
悲しい。

前半に先制した瞬間、
「いける!」
思わず立ち上がった。

まだ前半なのに。
ワールドカップ優勝くらいのテンションだった。

しかし後半になるにつれ、じわじわ押し込まれる。

そして同点。

嫌な予感はしていた。
でもサッカーファンという生き物は、その嫌な予感だけは全力で見ないふりをする。

「まだ大丈夫」
「カウンター1本で決まる」
「もう俺が出よか?」

いや、お前は出るな。

とにかくそうやって都合のいい未来だけを信じ続ける。
そしてロスタイム終了間際。

とどめの2点目。

「嘘やろ?」

その一言と同時に、全身の力が抜けた。
リモコンを持つ手も止まり、しばらく画面を眺めることしかできなかった。

振り返れば、試合内容はずっと押されていた。
さすがサッカー王国。
やっぱりブラジルは強い。
できることなら、サンバとシュラスコだけ担当していてほしかった。

とにかくまだまだ実力差はあるのだろう。

それでも、あの先制点で「もしかしたら」と思わせてくれた。
あの数十分だけは、本気で歴史が変わる気がした。
それだけでも十分に楽しませてもらった。

日本代表は負けた。
でもワールドカップはここからが本番。
気になる試合はまだまだ続く。

つまり、寝不足もまだまだ続く。

(おわり)