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趣味がないのに、趣味を探す旅で迷子になる話。

by 中井

気付いてしまったんだけど、自分には趣味がない。
いや…正確に言うと胸を張って「これが好き!」って言えるものがない。

これがけっこう致命的で、初対面の人との会話でよくある
「趣味とかあります?」
という質問にいつも困惑してしまい、その度に脳内では
”該当データが見つかりません”
みたいなエラー音が鳴る。

音楽でもキャンプでも車でも、語り出したら一瞬でテンションが10倍になる人を見るたび羨ましく思う。
趣味が人生のボーナスステージだとしたら、自分はずっとチュートリアルでジャンプの練習をしている気分だ。

で、一度考えたことがある。

「趣味を探すことを趣味にする」
これならイケるんじゃないか!と。

冷静に考えたら”就活を仕事だと言い張る理論”に近いことに気付く。
なのでいったん冷静に考えないことにする。

旅行やキャンプに興味はある。でも時間がない。
となるとすぐに出来るものではどうか?

読書→すぐ眠くなる
ランニング→極端に寒がり
カメラ→撮りたい対象がない
食べ歩き→並ぶの苦手

あぁ…

本気で何かに没頭したいんだけど、「あなたの趣味はコチラ」のログインページさえ見つけられない。

気付けば、
「人はどうやって趣味を見つけるんだろう?」
と、入る予定のなかった哲学ゾーンに迷い込んでしまう。

で、ふと思った。
もしかして自分は趣味が欲しいんじゃなくて、何かに没頭している自分に憧れてるだけなんじゃないか?

つまり追いかけてるのは趣味じゃなくて、
「趣味のある人生を送っている俺」
なんじゃないか疑惑。

そう思うと、いつか突然見つかるのかもしれない。

偶然出会ったものが「ズドン」と心に刺ささり、気付いたら時間も金も忘れて没頭している ーー
そんな未来。

…あるなら、それはそれでちょっと楽しみでもある。
だから今はこの空白期間を前向きにこう呼ぼうと思う。

「趣味との出会いを待ってる時間」と。

(おわり)