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お婆ちゃんがくれた大切な言葉

by 中井

先日、お盆と休みが重なったのでお墓参りに行ってきました。
お墓の前で手を合わせながらお婆ちゃんの事を思い出す。

両親は共働きでいつも忙しかったので、学校が終わるとランドセルを背負ったまま、お婆ちゃんの家へ直行するのが日課でした。
おやつを食べるのも宿題をするのも、何なら夕食もお婆ちゃんの家で済ませてしまう、いわゆる絵にかいたような「お婆ちゃんっ子」でした。
いつもニコニコしていて優しいお婆ちゃんとの時間がとても心地よかったのを覚えています。

そんな彼女が、ある日ふと教えてくれた言葉がある。

みかんを絞ればみかんの汁が出る。レモンを絞ればレモンの汁が出る。
人もこれと同じで、プレッシャーのかかった時に出るその人の態度がその人の本当の姿なんやで。

子どもの僕には深い意味はわからず、その時は「ふーん」と聞き流したけれど、不思議とこの言葉は頭の片隅に残り続けてました。
そして大人になるにつれ、その意味を何度も実感することに。
・ピンチの時に他人を陥れようと、陰で悪口を言う人。
・忙しい時に露骨に機嫌が悪くなるバイト先の先輩。
・叱られた時に言い訳を並べたり、ふてくされる人。
・混雑した電車で人を押しのけてまで割り込んでくる人。

人の本性は、余裕のある時には見えない。
ぎゅっと絞られた瞬間にこそ、その人の『本性』が出る。
お婆ちゃんは、それをみかんとレモンで教えてくれていたのでしょう。

もっとも、お婆ちゃんが寝ている時に大切な入れ歯を犬の口に入れて遊んでたのがバレた時は、うんこちびりそうになるほど叱られ、お婆ちゃんの本性の一部がチラッと垣間見えたのは今となってはいい思い出です。

そして大人になった今も、お婆ちゃんのあの言葉は僕の心の中で人生の針路をそっと正してくれる大切な言葉になっています。

ただ、お墓参りへは兄家族と行ったのですが、帰りの際に寄った食事の会計時、しれっとトイレに行って支払いを逃れるというアカン本性が出てしまいましたが…。

まだまだ修行です。